■乳児・幼児の人工呼吸 (Artificial Respiration for Infants and Small Children)
1. 子供の場合も大人の時と同様気道の確保を行なうが、大人の時ほど頭を後方にそらせる必要はない。 幼児の場合はさらに軽くそらせるだけでよい。
2. 気道の確保後まだ呼吸音が聞こえない場合、口と鼻を同時に自分の口で覆い、最初続けて2回、大きくゆっくり息を吹き込む。 1回の呼吸は約1秒半。幼児の場合はやさしくゆっくりと2 回、約1秒 から1秒半の呼吸を繰り返す。
3. 子供の場合、大人ほど大量の息は必要なく、小さなひと吹きの息で十分である。 また、プレッシャーも控えめにする。
4. 息を吹き込むごとに胸が隆起するのを確認する。
5. 息の排出音を聞き取るようにする。
6. 3秒ごとに繰り返す (1分間に20呼吸のペース)。

[重要]人工呼吸は、犠牲者に替わり呼吸をしてあげているのと同じことなので、助けや救急車が到着するまで続けなくてはならない。 つまり、人工呼吸を止めると犠牲者は4分から6分ぐらいで死亡する可能性もある。 また、たとえ患者が自力で呼吸を開始しても、とりあえずメディカル・ヘルプを呼んで手当てを受けさせるか、病院に連れていくほうが安全である。  
ファースト・エイドの基本
心肺蘇生法のABC
Airway
●意識のないときは気道 (airway) 確保
Breathing:
●呼吸をしていないときは人工呼吸 (breathing)
Circulation:
●脈(circulation)が止っているときは心マッサージ


心臓麻痺 (Heart Attack)

心臓麻痺には、すぐそれとわかる徴候と典型的な症状がある。
a) 胸、腹部の上部、左腕の付け根の下あたり、左肩などが強く圧迫されるような、または鋭く絞るような激痛におそわれる。
b) 次に痛みが、胸からどちらか片方の腕 (特に左腕)、首、アゴと広がっていく。
c) 激しい息切れにおそわれる。
d) 脂汗をかき体力が極端に弱まる。吐き気をもよおしたり、また実際に嘔吐する。
もしこれらの症状を呈する者が出たら一刻の猶予もならない。 少し様子を診てから、などと悠長に構えていると手遅れになる。 もし心臓麻痺でなければそれにこしたことはないので、ただちに救急車を呼ぶ方が賢明である。

[応急処置]
1. 心臓麻痺を起こした者に意識がある場合、楽な姿勢を取らせる (通常座らせる)。そばにいる者にエマージェンシー (911) に電話をさせる。もし処方薬を持っていたらそれを飲ませる。 意識がない者には口から薬、飲み物などを与えてはならない。
2. 患者が呼吸をしていない場合は人工呼吸を行う (人工呼吸の項参照)。
3. もし、頸動脈 (首の横から少し前で、アゴのもとから少し下の辺り) に触れてみて脈拍がなく、心臓の鼓動が確認できないときは人工呼吸とともに CPR (心肺蘇生術:Cardiopulmonary Resuscitation) を行うが、これは正規のトレーニングを受け、認可を受けた者に限る。
 CPR とは、心臓を外から強制的に動かすことによって、血液が肺から新鮮な酸素を供給し、脳や身体の必要な部分に循環する作業を助ける方法である (ちょうどポンプを動かすのと同じような働きをさせる)。 CPR のトレーニングは American Heart Association や American Red Cross で受けることができる。 いざというときのために各家庭でだれか一人、または自分がこのトレーニングを受けておくことをすすめる。問い合わせは最寄りの当該オフィスまで。