| 1946 年 6 月 16 日、ひとりの男がキューバに誕生した。 レイナルド・アナレスと名づけられたその男は、若く美しい母が父に捨てられ、手元に残った“失敗の果実”だった。
アレナスは極貧の少年時代、カストロに熱狂したキューバ革命を経て、 20 歳で作家としてデビュー。 処女作「夜明け前のセレスティーノ」が キューバ作家芸術家連盟の作家コンクールで選外佳作になり、 デビューを果たす。
しかし時代は「芸術家は美を創る、美は独裁者の敵だ」というカストロ政権下。 芸術家や同性愛者は弾圧の対象となってしまう。 ある日、アレナスも濡れ衣を着せられ逮捕、 投獄される。 アレナスは脱獄、そして自力で国外脱出を試みるが失敗し、逃亡生活の末、再逮捕されてしまう。 過酷な投獄生活の間にも作品を書き続けたアレナスだったが、デビュー作以外はすべて発禁処分となってしまう。
「革命の遺伝子を持たない者は不要だ」 --- 1980 年カストロは、同性愛者や精神病患者、犯罪者がマリエル港から出国するのを許可する。 罠か、と疑いつつも出国希望を申請。 見事、自由の国、アメリカに亡命し、夢の街ニューヨークでの真新しい生活が始まる。 自由を手に入れたはずのレイナルドだが・・・ |