この映画が素晴らしいのは、単に、可愛い子供達と音楽の先生が合唱を楽しむ、ということではなく、「問題児たち」が合唱、つまり、音楽の魔法によってどんどん彼らを苦しめる呪縛から解放されて行くところでしょう。 私も自分の小学校、中学校時代を思い返してみると、、、そういえば、どんなにカッコつけてスレていた不良でも、合唱やバンドは楽しそうに、真面目にやっていたなぁ、なんて記憶してます。 トラウマや心に傷を持った彼らにとって、音楽は音楽でも、『合唱』や 『アンサンブル』 といった皆で演奏するスタイルが、楽しくて仕方なかったのだろうな、と思います。 みんなと共感でき、同じ時間と目的を共有し、みんなと一体化することこそ、最高に楽しい!と実感できることでしょう。 それが随分「救い」になっていたのかもしれないなぁ、、、私にとっても。
「問題児」と言っても、彼らをそうさせてしまったのは全て大人(社会)の責任ではないでしょうか? 理由なき体罰や単なる圧力、強制では、彼らの心の病は悪化するだけです。 音楽という最強の力を借りて、彼らを癒し、救ってあげるのは、とても素晴らしいアイディアだと思います。 やはり「音楽」って偉大ですし、もの凄い力を持っています。
そもそも、子供って本当に人類の「宝もの」ですよね。 あの崇高なまでの純粋さ、感受性の強さや、学習/応用能力の高さは、脱帽ものです。 私は子供が大好きで、彼らと遊んでいるといつも多くのことを学ばされます。 映画のなかの子供たちの名場面、私が最高に「かわいい!」と思ったのは算数のテスト中!
「ねえ、僕たち友達だろ?この答え教えてよ。5+3=?」 「53」 もうこれには参りました!ペピノの表情がかわいくて仕方ない! なんて愛らしいのでしょう! それから、いつもマチュー先生の隣に、ちょこんと座らされているペピノの姿や、いつも譜面台をやらされる子を見ていても癒されます。 極めつけは、伯爵夫人の前で最後にソロを歌わせてもらった時のモランジュの瞳。あのあまりにも純粋な美しい、輝いている瞳に、言葉を失いました。 しかし、私がとても気がかりなのは最後まで救われなかった、モンダン。 放火という復讐をしてしまってから、一体その後どうなったのか、気になったままです。 私たちがしっかりしないと、子供は可愛そうな犠牲者になってしまいます。 子供にはなんの罪も無いのに、ただ叱りつけ、納得いく理由も説明しないまま、子供を管理したり強制的に命令するだけでは、逆効果ですね。 ああ、モンダン、、、どうなったんだろう。。。ああいう子が大きくなると犯罪とか犯してしまうのかなぁ。。。
データ
公開日: 製作国: ジャンル:
2005/04/09 フランス ドラマ/音楽
キャスト&スタッフ
監製作・出演: 監督・脚本・音楽: 撮影監督: 音楽: 合唱:
ピエール・モランジュ、 ジャック・ペラン クリストフ・バラティエ カルロ・バリーニ ブリュノ・クーレ サン・マルク少年少女合唱団
1997年、国立音楽大学を首席で卒業し、武岡賞受賞。 その後米国ボストンに渡り、ボストン音楽院で修士号を取得する。学生時代より国際コンクールで優勝を重ね、その卓越したテクニックと詩情豊かで ダイナミックなサウンドが評価され、史上3人目の「アロージ賞」を受賞。26歳の若さでバークリー音楽院講師を4年間務めた。現在東京在住。 趣味: 音楽鑑賞、映画鑑賞、読書、旅行、テニス 好きなもの: 音楽、芸術、文化、自然、子供、動物、 スペイン&中米のアート、イスラム建築