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過去のコラム
ダーウィンの悪夢
 23
03/19/07
 
ストーリー

グローバル経済に取り込まれたアフリカの一地域で引き起こされた悪夢のような現実をセンセーショナルに描き出す衝撃のドキュメンタリー。 アフリカのビクトリア湖は多様な生物が生息していたことからかつて“ダーウィンの箱庭”と呼ばれていた巨大湖。 そんなビクトリア湖に、今から半世紀ほど前、外から持ち込まれた肉食の巨大魚“ナイルパーチ”が放たれた。 ナイルパーチは在来の魚を次々と駆逐、爆発的に増殖し湖の生態系を破壊していく。 しかし、その淡泊な白身は食用としてEUや日本で好まれ、湖畔の町にはナイルパーチを加工・輸出する一大産業が誕生する。しかしそこでは、資本主義の論理があまりにもむき出しのまま人々に襲いかかる──。

新たな産業は地域社会に雇用を生み出し富をもたらした一方で、すさまじい格差を招き、町には売春、エイズ、ストリートチルドレン、ドラッグがあふれかえる。 さらに、旧ソ連からやって来て大量の魚を積みEUへと空輸していく飛行機にも、果たして往路は空のままなのか、新たな疑惑も浮かび上がってくる…。 本作は、工場経営者や輸送機のパイロット、彼らに群がる売春婦、廃棄される魚のアラを常食する地元民や、暴力や飢えに苦しみ粗悪なドラッグに手を染めるストリートチルドレンなど、グローバル経済システムに組み込まれた各階層の人々それぞれにスポットを当て、グローバリゼーションの縮図とも言えるこの町で繰り広げられている恐るべき日常を見つめていく。


レビュー

2007年お正月、東京・渋谷(人間が創り出した現実、メトロポリタンのど真ん中)「CINEMA RISE」で公開されていた「ダーウィンの悪夢」を観に行きました。普段は自宅でDVDを観る事が多いので、映画館で作品を観るのは久しぶりでした。

とりあえず真っ先に言いたいのは、タンザニア、ヴィクトリア湖から輸出されている「ナイルパーチ」という魚を食している、世界第2位の輸出先となっている日本国民の皆様に、是非とも、この映画を観て頂きたい!!!しかし、誤解して欲しくないのは、決して「ナイルパーチ」(白スズキ)という魚自体に問題があるわけではなく、この魚を食べたからといって健康を害する、というような報告はありません。ならば、何故、日本国民の皆様に観て頂きたいか、と言いますと、、、日本という国は、先進国であり、経済大国であり、消費大国であり、、、無駄が多く、世界中の多くの命の犠牲の上に成り立っている現状の国であるからです。

この映画が私たちに投げかける問いとは、、、
強大な資本主義が世界を覆いつくそうとする今、グローバリゼーション(世界共通化)は、果たしてみんなにとって 良い事なのかどうか???
そもそも、グローバリズム(Globalism)とは、グローブは英語で球、すなわち地球を意味する語で、地球主義とも呼ばれるもので、地球を1つの共同体と考える立場から共生を主張する思想のこと。20世紀末 - 21世紀にかけての唯一の超大国となったアメリカ合衆国が、アメリカ流(物事の仕方・やり方・流儀)を世界に広めるそのやり方を示して使用する事も多いのですが、後者はしばしば各国の独自の慣習と衝突するものとして批判されています。 そして、グローバリゼーションとは、全てを統一すること、価値観を統一すること=押し付ける事(強制)。 そんな事、うまくいくはずがありません。先ず第一に、「同じ地球」と言っても、自然環境が全然違います。気候、資源などが違うから、当然、食生活や習慣が土地独自のものになり、違う考え方、価値観が生まれます。しかし、私たちは同じ人間、そして動物や植物と同じ「生命体」であるからこそ、みんなでグローバリズムにのっとって「共生・共存」しなければいけないと思います。それには、「理解」と「尊重」が一番大事だと思います。

映画としては、非常に難しいことを描いている作品だと思います。1匹の魚から始まり、それをたどっていくと、結局自分に辿りつく構造、消費メカニズムを描いているわけですが、それは「実存」のないもの。「構造を描くのは映画として難しい」と、とある監督が言っていました。

フランスでは、この作品上映の後、衝撃を受けた観客たちによる「ナイルパーチ」ボイコット運動が起こってしまったそうです。しかし、これは、その「原因」を知りたい、という観客たちが、誤解による「原因の単純化」をしてしまったため、ナイルパーチが悪い魚だという、間違った解釈のために起こった災難だと思います。でも監督も問いを投げかけるだけで、一般的に誤解を招きやすい作品だというのは私も思いました。

悪意なく始まってしまった、人間の最大の罪「無知」によって起こってしまった悲劇。悪意はなかったけど、悪循環になってしまった。「無知」とは恐ろしいものだと、つくづく思いました。でも、知らないのは仕方ない。。。だって人間だもの。だからこそ、そこから学び、直ちに軌道修正することが大事だと思います。

地球環境が危機に迫っている今、『不都合な真実』などの映画も上映され、ますます関心が深まっている傾向は、大変嬉しく思います。

PS; 「生存競争」は生命の本能。しかし、戦争や、資本主義がその唯一の方法だとは思いません。戦争が始まって欲しい、と願う人が現実にいるこの世界。何か間違っていると思います。


三村 奈々恵

 
映画情報
 

データ

公開日:
製作年:
 製作国:
ジャンル:
公式サイト:

2006年12月23日
2004年
オーストリア/ベルギー/フランス
ドキュメンタリー
http://www.darwin-movie.jp/
http://www.darwinsnightmare.com/




 

キャスト&スタッフ

監督:
脚本:

フーベルト・ザウパー
フーベルト・ザウパー

 
三村奈々恵のプロフィール
三村奈々恵
マリンビスト・三村奈々恵は、クラシック音楽の殿堂
「カーネギーホール」でデビューした途轍もない才能を持つ、
現在最も注目される大型アーティストの一人。

1997年、国立音楽大学を首席で卒業し、武岡賞受賞。
その後米国ボストンに渡り、ボストン音楽院で修士号を取得する。学生時代より国際コンクールで優勝を重ね、その卓越したテクニックと詩情豊かで ダイナミックなサウンドが評価され、史上3人目の「アロージ賞」を受賞。26歳の若さでバークリー音楽院講師を4年間務めた。現在東京在住。

趣味: 音楽鑑賞、映画鑑賞、読書、旅行、テニス
好きなもの: 音楽、芸術、文化、自然、子供、動物、
                            スペイン&中米のアート、イスラム建築

三村奈々恵 live image+
プロフィール:
日本語PDFファイル (165KB)
英語PDFファイル (125KB)

オフィシャルサイト:
www.nanaemimura.com

ブログサイト:
http://nanaelog.com

“マイ・マレット”サイト:(笑)
www.encoremallets.com
 「“live image+ -010531-” より」
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