クリスマスを間近に控えたロサンジェルス。 黒人刑事グラハムとその同僚でヒスパニックの恋人リア。 銃砲店で不当な差別に憤慨するペルシャ人の雑貨店経営者ファハド。 白人に敵意を抱く黒人青年アンソニーとピーター。 地方検事のリックとその妻ジーン。 差別主義者の白人警官ライアンと同僚のハンセン。 裕福な黒人夫婦キャメロンとクリスティン。 やがて彼らの人生は思いがけない形で交錯、大きく狂い始める…。 「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本で注目を集めたポール・ハギスが脚本に加えて自ら製作と監督も務めた衝撃のヒューマン群像サスペンス。様々な人種が入り混じり、人種間の摩擦と緊張が極限にまで高まるアメリカのロサンジェルスを舞台に、次々と引き起こされる“衝突”の連鎖によって運命を狂わされていく人々の姿を多彩な俳優陣の豪華競演で描き出す。
様々な人種、文化が入り混じる「アメリカ合衆国」ならではのヒューマン・ドラマ。 これはフィクションだけれど、実際にこういう事は現実に起こっていると、私は思います。 アメリカならではの問題、それは第一に「銃社会」と「人種差別」があげられます。 私は8年間、アメリカの地にいたので、よく分かります。 「銃撃戦」までは見た事ないですが、発砲する音を深夜に聞いたり、突然「JAP!!!」と叫ばれ、ただ道を歩いていただけなのに、自転車で通りすがりの白人中年男性にいきなり「唾」を、顔面に吐き付けられたこともあります。 ある日、アパートに帰ると、入り口付近に黒人の娼婦が立っていて、「よそ者は国に帰んな!」と叫ばれた事もありました。 911の事件の数日後、ボストンで白人の友達数人とレストランにいったら、私だけパスポートの提示を求められ、もの凄く嫌な目で見られたり、、、ちょっと高級感のあるお店やレストラに行くと、「何だ日本人の小娘か!」という態度をされたり、、、ツアー先でも、私の実際の演奏を聴く前は、「何だ、こんな日本人の小娘のために、俺たちが働いてんのか!」という態度、言動をされて、でも、実際私が演奏した後には、180度態度が変わる、、、とか。。。そんな経験は山ほどしています。 大学院に入ったばかりのESL (English as Second Language) の授業で、「正当防衛のために銃は必要だ!」というビデオを見て、その矛盾点や、アメリカ銃社会の現実について話し合ったり、レポートを書きました。 また交通事故からストーリーが始まっているのも、アメリカならでは。 LAは、車社会の代表都市で、未だに膨大な二酸化炭素を排出し続けている都市ですし、、、 そして、USAだけでなく、全世界のメトロポリタンに共通している問題は「人間不信」ではないでしょうか?隣に誰が住んでいるか知らない。 隣近所の住人を信じられない。強盗、窃盗にあう。 (だから護身用の銃を買う、というアメリカ。) 日本はまだ銃がないだけマシだと思いますが、隣人を信用できない社会は今日の東京も同じですよね。 どうして、都会ではこうなってしまうのでしょうか? 悲しいです。 それから、アメリカ人にとっては、日本人なのか、中国人なのか、韓国人なのか区別がつかないし、スペイン人なのか、アルゼンチン人なのか、メキシコ人なのかも区別がつかないのです。 一体、人種、民族ってどうなっていくんだろう?交わることと、民族主義を貫いて他民族と交わらないこと、そのどちらが良いのでしょうか? 同じ人間なのに、肌の色や出身で差別される。。。 はたまた、資本主義社会では、お金によって人間の価値基準が決まっているようにも思えます。 どちらも悲しいです。 でも、人間は、同時に本当に美しい愛の生きものでもある、と思います。 ダニエルが娘に着せた「透明マント」。 父親をかばう娘の愛。交通事故に会った被害者を助けるもの、同じ人間。 お互い傷つけ合うのも人間。 そして愛を差し伸べ、救い合うのも人間。 加害者には必ず、そうしてしまう「理由」があると思うので、全面的に責める事はできません。 他人を傷つけてしまうのには、そうなってしまう「訳」が必ずある。 そこを理解すると、自分もいつでも加害者になりうることが見えてくるのではないでしょうか? 私はもしもその「連鎖」が自分のところに来たら、私のところで止めておきたい、と思います。 でも、実際に何か起きてしまったら、、、私はどうなってしまうんだろう。。。 観ていて、どんどん引込まれて、アッという間に観てしまう映画です。 最後、全てのつじつまがあった時には、なんとも言えない気持ちになりました。
データ
公開日: 製作年: 製作国: ジャンル: 公式サイト:
2006年2月11日 2004年 アメリカ ドラマ/犯罪 http://www.crash-movie.jp/
キャスト&スタッフ
監督: 脚本: 撮影: 主題歌: 出演:
ポール・ハギス ポール・ハギス J・マイケル・ミューロー キャスリーン・ヨーク サンドラ・ブロック:ジーン ドン・チードル:グラハム マット・ディロン:ライアン巡査 ジェニファー・エスポジート:リア ウィリアム・フィクトナー:フラナガン
1997年、国立音楽大学を首席で卒業し、武岡賞受賞。 その後米国ボストンに渡り、ボストン音楽院で修士号を取得する。学生時代より国際コンクールで優勝を重ね、その卓越したテクニックと詩情豊かで ダイナミックなサウンドが評価され、史上3人目の「アロージ賞」を受賞。26歳の若さでバークリー音楽院講師を4年間務めた。現在東京在住。 趣味: 音楽鑑賞、映画鑑賞、読書、旅行、テニス 好きなもの: 音楽、芸術、文化、自然、子供、動物、 スペイン&中米のアート、イスラム建築