とにかく、アメリカらしくて面白い映画です!「皮肉」満載で、人間の心の中を、正直に描いている作品だな〜っと、感じました。
アメリカは、まさに「スピーチ」の国。私も学生の頃、「スピーチ、スピーチ」と、それの重要性を教わった事がありました。でも、何だかちょっと、腑に落ちない点もあったのですよね〜、正直。なぜなら、自分側の利益のために、相手だけでなく、社会全体にとって良くない事でも、「話術で人々を丸め込むテクニックを身につけた方がいい!」 と勧められているような印象を、受けた事もあったのですよね。。。
でも私は、その話術が正しい方向に使われれば、それは、それは、素晴らしいことだと思います!なぜなら、話術とは、相手を説得するために必要なテクニックで、例え、伝えたい事が相手にとって不都合な事でも、その人の事を想いその人のためになる事なら、分かりやすく適切に伝えた方がいいですよね。誤解を防ぐためにも、やっぱり「話術」は大事です! 話術と同じく、文章を書く能力も大事ですよね。こうやってコラムを書かせてもらっていますが、もっと文章力を磨かなきゃいけないな〜っと思いました。文才がある人、尊敬します。
映画では、話術の天才、ニック・ネイラーが、この凄い才能を、タバコ・ビジネスの中で使っていますが、もしも皆にとって善い結果になるような分野で彼の才能を発揮したら、それこそ彼は、社会全体から「神」扱いされるでしょうね。それにしても、映画の中の彼の話術、なかなか凄腕です!
この映画を観ながら、「言葉」の重要性を再認識した私は、「はて?これは一体どうなんだろう?」と、思い立ち、検証してみた事があります。それは、DVDでの3つの言語を比べる、という事です。つまり、同じ場面を、原語の英語、日本語吹き替え、日本語字幕の3つで見てみる、という検証です。
先ず、原語の英語:
質問)I feel I have to ask. Are you concerned at all about the health element?
答え)I’m not a doctor. I’m a facilitator. I bring creative people together. Whatever information exists, people will decide for themselves. And should. It’s not my role to decide for them. It would be morally presumptuous.
日本語吹き替え:
質問)最初に確認しますが、特に気になさったりしませんか?健康面の事は。
答え)僕は医者か?いや、仕掛け人。クリエイティブな仕事をね。情報は色々あるが、どれを信じるかは自分で決めるだろうし、そうあるべきだ。僕が代わりに決めちゃマズい。おこがましいだけだ。
日本語字幕:
質問)お尋ねしますが、“健康に危険”の風潮は気になさいませんか?
答え)私は医者じゃない。仕掛け人だ。人々がどの情報を信じるかは、名人が判断すべきだ。私が決めることじゃない。
この3つ、全て同じ内容を表現している文章ですが、随分印象が違うことに、私はびっくりしました。
吹き替えは、俳優の口の動きに合わせた訳を作らなければならないし、字幕は、一瞬で読みやすいような文字数に収めなきゃいけないし、、、まあ色々と制約があるにしても、、、それにしても、それぞれから受ける印象が大きく違いますよね。映画を観ていて、よく日本語字幕が原語の英語と全然違うことがあり、驚きますが、それにしても「翻訳」「意訳」って、難しいですね。言葉を選ぶって、本当に大切なことなのだなぁ、と改めて実感しました。
同じ日本語でも、言い方によっては、相手に伝わる印象が全然変わってしまいます。「そういうつもりはなかったのに」と、相手の誤解を招いてしまい、真意が伝わらないことがよくあります。「言葉選び」「ものの言い方」は本当に、本当に大切だな〜っと思いました。円滑で、平和な人間関係を築くためにも必要な能力ですね。相手を気遣う、相手を想いやる気持ちで、スピーチ=話術は是非とも、身に付けたいと思いました。
それから、この映画から、言葉の重要性を感じるとともに、言葉の持つ「力」、恐ろしい面にも気が付かされました。本も、行間を読んでこそ、真の作者の意図が分かる、、、ということがあります。話し言葉=スピーチも、表面の言葉を100%として信じるのではなく言葉の裏側、話し手の心の中を感じ取ることで、その人の本心を見抜く、真意を感じることができるのだろうな、、、と思います。
さて最後に、現代社会において、タバコは「嗜好品」、又は「毒」。でも、マヤ文明の時代から吸われていて、アメリカ原住民のナバホ族やラコタ族など、Native Americanの儀式にタバコはかかせないものです。タバコは、アミニズムの一つでもあるし、儀式に必要な薬剤。また、喫煙は、仲間と平和の意志と信頼を確認し合ったり、創造主の教えを思い出すことだったりするそうです。彼らのタバコは、現代文明で売られているタバコとは全然違う種類のものだと思いますが、タバコにもこんな文化があるのは興味深いです。